Waveのセンサーには、4K(4096px)と2K(2048px)の2つの読み出しモードがあり、カメラメニューのWidthの設定に対応しています。2Kモードでは使用するセンサーのサブサンプリング(行と列のスキップ)を行います。

2Kでのサブサンプリングの読み出し

センサー自体には2Kでビニングする読み出しモードがありますが、4Kフルでの読み出しに比べると遅いので、実際には有用ではありません。その為、より高速なサブサンプリングでの読み出しを行うことにより、2Kにて高いフレームレートを実現していますが、画質は低下してしまいます。

  • サブサンプリングはセンサーのISOを増加させないので(ビニングのように)、2Kモードで有効な高いフレームレートで最適な露出を達成するためには、比例してより多くの光が必要となります。
  • サブサンプリングは、サンプリングされたピクセルの分布がまばらであるため、より多くのエイリアシングの補正がかかります。この効果の例と、中間のフレームレートで2Kを撮影する別の方法を以下に示します。
  • 2Kでの読み出し機構は、フレームレートが高いほど、センサーでの電気的な切り替えが多くなり、セトリング時間が短くなるため、より多くのノイズを発生させることになります。
  • HDMIプレビュー画質はハードウェアの制約により半分の解像度に制限されるため、2Kプレビューはピント合わせに使いにくい場合があります。

これらの理由から、2K読み出しモードは、最大フレームレートよりも画質が重視されない科学的な用途に最も適しています。4K読み出しモードは、画質が最優先されるシネマ用途に最適です。

また、Heightを1088pxに設定し、画像の中央部を手動で切り出すことで、4K読み出しモード時にクロップ2K撮影を行うことも可能です。この設定では、最大フレームレートは833fpsとなります。画質はサブサンプル2Kより良くなりますが、フル4Kには当然及びません。4K、クロップした2K、サブサンプルした2Kでのセンサー仕様の例は以下をご覧ください。

上から4K、クロップド2K、サブサンプリング2Kでのセンサー仕様